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素材そのものの持ち味をいかした料理によく合うシャンパーニュ。料理とのマリアージュは古来より、ガストロノミーの最重要テーマでもあります。毎日食材とシャンパーニュと向き合い、真摯に対話を続ける小暮光二シェフに伺いました。
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シャンパーニュと料理、どちらもクリエイティブの工程は同じ。大地や海から得られる自然の恵みを、作り手、職人の技術と発想によって極限まで高めていく。それぞれ単品でもひとつの完成品ですが、組み合わせることで、新たな世界がひらけます。ここでは恵比寿の達人・小暮シェフおススメのシャンパーニュと相性のよい3皿をピックアップ。温度の違いで変わるシャンパーニュと料理の味わい方をご紹介します。 |
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シャンパーニュと料理のマリアージュを日々追求する小暮シェフ |
フルーティなロゼ系、赤ワインのニュアンスを持ったタイプのシャンパーニュには肉料理と合わせても色褪せない存在感があります。主張するタイプのシャンパーニュには、食材の個性はさほど強くない料理、例えばサーモンや鱒、白身魚の炭焼きなど、シンプルな魚料理がよく合います。そこにマンゴーのフルーティな甘みをアクセントとして加えることで、さらに相性が良くなります。「桜鱒の酢〆とマンゴー和え」には、ジョゼ・ミッシェル・エ・フィスやアンリ・ジローのロゼなどを合わせることをおススメします。よく冷えたシャンパーニュ、それ自体美味しいと思いますが、時間が経つと温度が上がることで、香りの変化が楽しめます。さらに料理と組み合わせることで、一層違った味わいが口の中に広がります。 |
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完熟マンゴーがポイントの「桜鱒の酢〆とマンゴー和え」。 |
柑橘類や花の香り、風味がしっかりしたシャンパーニュには、清涼感のある料理を合わせてみてはいかがでしょうか。たとえば、シモン・セロスのブラン・ド・ブランには「ズワイ蟹とアスパラ、ブロッコリーのキャベツ包み」を。新鮮な野菜とズワイ蟹の甘みが、フレッシュ感と繊細さを兼ね備えたシャンパーニュにピッタリ。食べ合わせる際の温度は10度以下がおススメです。 |
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食感が楽しい「ズワイ蟹とアスパラ、ブロッコリーのキャベツ包み」。 |
酸と厚みのバランスがとれたシャンパーニュには南国系のフルーツがよく合います。たとえばピエール・モンキュイには、よく熟したパッションフルーツソースたっぷりの「ブラマンジェ・ココ」がピッタリ。フレッシュで軽快な飲み口のシャンパーニュに、ココナッツのまったりした味わいのブラマンジェ、パッションフルーツソースが口の中で程よく調和します。特にシャンパーニュは10度前後で香りがより一層際立ちます。温度変化で変わる舌触り、風味を楽しみながら、シャンパーニュと共にお召し上がりください。 |
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特徴的な舌触り「ブラマンジェ・ココ(パッションフルーツソース)」。 |
シャンパーニュと料理は、テーブルの上で相乗効果をもたらします。ここでは『DIVIN』小暮シェフ自慢の3皿を紹介しましたが、組み合わせ方は十人十色。味、舌触り、風味のバランスを考えることで、シャンパーニュも料理もより一層際立ちます。五感をフルに使って、型にはまらないオリジナルのマリアージュを探してみては? あなたのシャンパーニュ・ワールドがさらに拡がることでしょう。 |
和食や中華、エスニックなど、世界各国の料理とシャンパーニュを合わせてみるのも楽しいと思います。温度の違いによって変わるシャンパーニュと食のマリアージュ。是非試してみてください。 |
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