シャンパーニュを楽しむWEBマガジン [シュワリスタ・ラウンジ]

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SHWA TALK

第五回 私のシャンパーニュ革命

by モトダタケアキ(通称:メガネ)

今後ますますシャンパーニュの需要が増加することが予想される中、当店にはまだまだ初めてシャンパーニュを飲むという若い世代の男女が訪れます。その度に思うのは【確実にシャンパーニュを飲む人口が増えている】とともに、【人々の生活の中にシャンパーニュが溶け込んできた】ということ。

2006年12月1日に大阪西天満に「New York Bar Champagne Dining」を開業した。思えばこの日から私のシャンパーニュ業界での革命は始まったのだ。

当時の大阪にはなかったグラスシャンパーニュを5種類以上常備することや、乾杯用シャンパーニュ付きのフルコースを3980円、コースの一皿ずつに1銘柄を合わせるマリアージュセットに始まり、さらにもっと気軽にシャンパーニュを味わって欲しいという思いから2011年6月に生まれたのが【シャンパン&ビストロ】シャンパン食堂だ。料理は本格、シャンパーニュは気楽というコンセプト。グラス650円~、ボトル3980円からという当時流行っていたワインバル価格でシャンパーニュの提供を開始した。当然、ゲスト、同業他社や業界からは「気軽に飲めてうれしい」、「シャンパーニュの価値を下げる」など賛否両論巻き起こり、あげく本物のシャンパーニュを使っていないなど色々な噂が飛び交った(笑)。

ただ私の中にある揺るがない目的『シャンパーニュを通じて飲食業界を盛り上げ、まだ飲んだことのない人にその魅力を伝え、さらに飲食業従事者の社会的地位を向上させる』こと。

そこから、『シャンパーニュ+サムシング』を軸に、如何にしたらシャンパーニュを飲んだことのない方々の頭に先行するシャンパーニュに対する悪い意味でのイメージを払拭し、お祝いや特別なハレの日以外だって毎日気軽に飲んでいいんだ!と思って頂ける店を考えてきたつもりだ。

シャンパンとビストロ、シャンパンと洋食、シャンパンと焼き鳥。どれもサムシングにあるのは、我々が日常的に接している食べ物たち。この日常の中にシャンパーニュを溶け込ませることこそ、一番沢山の方々にシャンパーニュの魅力を楽しんでいただける方法だと私は信じている。

そんな信念のもと、企画はスタートした。開発当初は従業員の猛反対を説得し、想いを何度も伝えへ、同業他社からは呆れられながら、なんとか従業員の理解と協力を得て、2014年8月24日、構想から1年半、レシピ作りに1年を要したシャンパーニュ+サムシングのコンセプト店である

【シャンパンと餃子】Champagne & GYOZA BAR スタンドシャン食-OSAKA北新地-

誕生したのだ。日本人にとっての国民的食べ物である餃子と真逆に位置する高級なイメージのシャンパーニュをぶつけることは、話題を生み出すとともに、否定的意見を生み出した「餃子にはビールだろ!」、「シャンパンとは合うはずがない!」などなど。しかし、その意見を多方面から聞けば聞くほど、私は業態の成功を確信したのだ。シャンパーニュと餃子を合わせるというのは、需要がないのではなく、飲食業としてだれも試したことがないのだと。

そして、このChampagne & GYOZA BARのスタイルには、実は裏のコンセプトが存在する。

自分の店を持ちたい!そんな夢をもとに細部にまでこだわり、今までの経験や思いをすべて詰め込こみ、勤め先を辞め、借金をして飲食店を起業したにも関わらず、その夢の35%は一年以内は破れ、1年を何とか生き抜いても、更に15%の店は2年以内で消えていく非常に厳しい業界だ。それが現実である。毎日朝から晩まで睡眠を削り仕込をして、ランチ営業をし、夜遅くまでディナー営業をして、家族との時間を捨てて頑張っても実に50%の店が3年で消えていく。店を失い、金を失い、自信も失い、もしかしたら家族も失うかもしれない。(そんな厳しい業界に非常な追い打ちをかける口コミサイトや心無い勝手な評論家気取りの投稿にも勝たなくてはならない)。夢の半分は必ず散る!そうならないためには、まず開業を目的とするのではなく、【圧倒的な強みを持って生き抜く方法を考える必要がある】。大学入学が人生の目標じゃないのと同じである。

シャンパンと餃子のスタイルでは、このウルトラ超絶厳しい業界の中で、将来独立開業を考えている若者や脱サラして飲食業を始めようとしている人たちに対して、強みを提供することが出来ると思う。そこに自身の持つ強みや想いを組み合わせれば、それは更に強力な武器になる。余計なお世話ではあるが、私自身その厳しさを経験してきたので、この厳しすぎる荒海に身を投じようとしている人たちの失敗率を少しでも下げるお手伝いが出来ないだろうかと考えている。

もちろんこのコンセプトを勝手に真似してもらっても構わないし、申し出があればコンテンツやノウハウも提供もできるし、パートナーにだってなれると思う。

その思いは一つ、「飲食従事者の社会的地位の向上」のために独立開業の生存率を上げること!

我々が10年ちょっと生き残っているノウハウを、我々が成長することによって、これからの飲食業に伝えて行かなければならないと思う。(とはいえ、私自身はホテルを含め飲食業界20年のまだまだ若造なので偉そうには言えないのだが・・・)

そして、そんな想いの込めたChampagne & GYOZA BAR -スタンドシャン食-は3店舗になった。

スタンドシャン食-OSAKA北新地-  (大阪市北区曽根崎新地1-5-9)

スタンドシャン食-TOKYO新橋虎ノ門-  (東京都港区西新橋1-18-11)

そして、2017年2月についに3店舗目となる
スタンドシャン食-TOKYO赤坂見附- を開業させていただくことが出来ました。

そして、そのコンセプトは先日のTHE JAPAN TIMESにも取り上げて頂けた。

これもすべて、私を支えてくれている方々と、お店のファンの皆様のお陰だと心より感謝いたしております。これまで以上にシャンパーニュ業界、飲食業界に貢献できる様に、とことん頑張ります!そんなシャンパン食堂グループも7店舗に増えた2017年。
もっと気軽にシャンパンを楽しむために!
あなたの日常にシャンパンのある生活を届けるために、

私の革命に終わりはない。

モトダタケアキ

Champagne & GYOZA BAR
スタンドシャン食-TOKYO赤坂見附-
東京都港区赤坂3-14-1 赤坂コンチネンタルIV
月‐金 17:00~1:30
土  15:00~23:00
日祝定休日

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