SH エクスクルーシヴ インタビュー

1856年、シャンパーニュの聖地といえるコート・デ・ブラン、ヴェルテュ村に創業したヴーヴ・フルニ。所有する30ヶ所以上の区画が全てプルミエ・クリュ（1級）指定畑であり、化学農薬を使用しない自然なぶどう栽培で、高い品質と贅沢な味わいのシャンパーニュを生み出す家族経営のメゾン。そのヴーヴ・フルニから、現在5代目となる長男シャルル氏（以下CF）、次男エマニュエル氏（以下EF）の兄弟が来日し、今回シュワリスタ・ラウンジのためのテイスティングセミナーが開催されました。

まずはシャンパーニュ造りに対するこだわりを教えていただけますか?

CF:　私たちヴーヴ・フルニには4つのポイントがあります。まずは、家族経営であること、そして、全てのボトルがプルミエ・クリュからつくられていること、そしてClos（クロ）と呼ばれる高い石垣で囲まれた単一畑を所有していること、最後に”Vve Fourny”という私たちの母親（未亡人）を敬承したメゾン名をつけていること。ヴーヴ・フルニというメゾンを語るには、これらのポイントにつきると思っています。

確かに全てのボトルをプルミエ・クリュからつくっているメゾンは珍しいですね。

CF:　そうですね。私たちの畑は約30区画ほどで広いわけではないのですが、その中には石灰層に覆われた白亜質土壌や高品質なぶどうを育てるための単一畑など、小さいながらに多様性を持っています。何よりもぶどうの樹の平均樹齢が37年というぶどうを育てるのには非常に恵まれた環境なのです。

（実際に白亜質土壌から出土した石灰層の固まりを見せてもらいながら）これはすごいですね。チョークのかたまりのよう。

EF:　ええ。石灰層は多くのミネラル分をぶどうに与えるので、とてもリッチな味わいのシャンパーニュを産み出してくれるのです。

さて、今日いただいているシャンパーニュですが、それぞれの銘柄の楽しみ方を教えてください。

CF:　そうですね、やはり人が集まるときにこそ飲んでいただきたいと思っています。例えば友人同士のパーティの始まりとか。特にブリュット・ナチュレはアペリティフとしても相性が良いと思います。もちろん、日本料理にも合うでしょう。シーフードや白子などもおすすめです。また、ロゼについては、香りが強いので、チーズや果物とあわせると良いと思います。また奥様や恋人へのプレゼントとしてもロゼはおすすめしたいですね。

ありがとうございます。それでは最後にシュワリスタのライトなファン、ディープなファン、それぞれに向けてメッセージをお願いします。

CF:　まず、ライトファンの方には、何も考えないで楽しんで飲んでいただきたい。きっとその中で、私たちがシャンパーニュをつくるうえで、どれだけ畑やぶどうにこだわっているかがご理解いただけるはずです。そして、ディープファンには、私たちの自慢のシャルドネのフレッシュさを楽しんでもらいながら、その日その時の気分や好み、料理にあわせて、パレットの絵の具ように使い分けて楽しんでいただければと思います。