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shwaReview Summer 2008 シュワレビュー20008 初夏の幸せ泡 華やかに、シャンパーニュと楽しむ時間
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Review 4

1929年、モンターニュ・ド・ランス地区マイィ村に創業したマイィ グラン・クリュは、情熱にあふれた生産者たちによって設立されたコーペラティヴ・マニピュラン。ブラン・ド・ノワールはマイィ産のピノ・ノワールを100%使用し、4年以上の熟成期間を経てリリース。詳しくはこちら

昼の幸せ泡の世界を広げるグラン・クリュ ノワールの重厚感 MAILLY GRAND CRU Blanc de Noir マイィ グラン・クリュ ブラン・ド・ノワール

木村:ここまで3本は、ブラン・ド・ブランで、ここでちょっと趣向が変わってブラン・ド・ノワール登場ですね。
沢樹:(グラスに注がれたシャンパーニュをみつめて)色が……違いますね。そして、ようやく赤い果実の香りがするシャンパーニュが来ましたね。
木村:色自体が赤い。イチゴの季節という雰囲気。味は…うん、今まで縦にスッと行っていたのが横にフワーッて広がっていくタイプ。
沢樹:落ち着くなぁ…(笑)。私は今日飲んだ中で一番好きなのはこれ。ただ、落ち着くけれども…何て言うんですかね、昼の味かと言ったら夜っぽいかな。
山本: 最後にコーヒーじゃなくって、これで締めたい。マリアージュとすれば赤いお肉、さくっとした焼き菓子が候補。ただ広がりとしてはこじんまりしたかわいい感じなので、メインのお肉相手だと負けてしまうかな。アフタヌーンティーに合わせて、紅茶もいいけどシャンパーニュもいかが? そんな泡があってもいいでしょう。
沢樹: あとは飲み疲れた最後に。
木村: でもお店で出すとすごく強いっていわれるんです、マイィって。やっぱりグラン・クリュとしての強さを感じるのでしょうか。
山本: ブラン・ド・ブランとのコントラストとして違う要素を強く感じるのかも。いずれにしても鋭角的ではないですね。
沢樹: とんがった男とばっかり付き合っていて、一見するとちょっと冴えない感じもするけれど、とてもホッとする。結婚するならいい相手かも(笑)。

プレスティージュの華麗な世界で優雅な時間を終えるという贅沢 PERRIER-JOUET Belle Epoque 1999 ペリエ ジュエ ベル エポック 1999

木村: 最後はペリエ ジュエ。プレスティージュで締めましょう。
山本: あ〜…やっぱりホッとする。
沢樹: お昼の締めにこのプレスティージュ。まさにこれぞ『幸せ泡』ですね。
木村: ジャケ買いでもいいですし、さすがにお味のほうも素晴らしい。これでホッとするのは相当贅沢かも(笑)。
沢樹: 普通のワインよりもとても前向きになれるんです。他の方はわかりませんけれど、私はシャンパーニュを飲んでグチをこぼすことがダメなんです。
山本: 確かにそうですね。何で違うのかな? 私はワインをかなり飲むんです。ワインも飲むしシャンパンも飲むし、いろいろ飲むんですけど。

Review 5

アール・ヌーヴォーを代表する芸術家、エミール・ガレがデザインしたアネモネが優美に咲くボトルデザインが魅力のベル エポックシリーズ。最高級のシャルドネ種から生まれる優雅で繊細な味わいが特徴。

沢樹: ピノ・ノワールの酔い方ってシャンパーニュに似て、ちょっとアッパー。でもカベルネ(ソーヴィニヨン)などは、人生とは? みたいな深いテーマに触れたくなります(笑)。シャンパーニュは楽しんじゃおうよ! っていう風に気分をそちら側に持っていってくれる要素しか含まれていない。低くなりようがないというか、重くなりようがないんです。重いワインというのは、重くさせるものを含んでいるから重くなる。

例えば体調によって焼肉が食べたいときと食べたくない時ってあるじゃないですか。それって気分の問題というか身体の声なんですね。ワインも一緒。特に女の人は。男の人は疲れていて本当は赤は飲みたくないというときでも「赤飲もう」みたいに脳が働きます。でも女の子は身体の声に対して素直に動けるので。
木村: そういう意味でも、ペリエ ジュエは、身体にもすーっと入ってくるプレスティージュ。ある意味とても贅沢な幸せ泡だと思います。

レビューを終えて… 3人のエキスパートが見つけた幸せ泡とは…!?

木村: 普通の状況だとお昼に5種類も飲めることはないと思うのですが、それにしてもシャンパーニュは、女性同士で話している時に幸せにしてくれるアイテムですね。
沢樹: そう、シャンパーニュが飲みたい気分のときってどんなときか。説教をされたり重い話をされたいときじゃないんですよ。
シャンパーニュを飲みながら説教なんて一番嫌ですね(笑) 沢樹舞
木村: 説教目的で男性がシャンパーニュを勧めちゃダメですね(笑)
沢樹: 絶対ダメですよぉ。シャンパーニュいただいているときに「お前もうちょっと人生のことちゃんと考えろよ」なんて言われたら一番嫌じゃないですか(笑)。
山本: なるほど〜。私は主人と一緒に二人で飲むときに、かなりまずい喧嘩してるときって赤ワインのときだわ(笑)。シャンパーニュを飲んでいるときが一番幸せで仲がいいです。
沢樹: それは書いていいことなの?(笑)不思議ですよ、シャンパーニュを飲んで涙を流したことはないもん。赤ワインはときどき泣くもん(笑)。私たちってこのままでいいの? っていう話とかって絶対ボルドーで話してた。ボルドー飲んでいたら、ねぇ、前から言いたいことがあったのって(笑)。

私はソムリエとしてあえて避けるときがありますよ。心と品種をあわせる。泣いたり泣かせたり、幸せになっていただいたり。
アフタヌーンティーは紅茶もいいけどシャンパーニュもいかが? 山本侑貴子
シャンパーニュ自体が幸せな存在なんです。 木村佳代
木村: かなり人生の深い話になってきたところで(笑)、幸せ泡というテーマに戻りましょう。なにが幸せって、シャンパーニュを飲みながらこうやって楽しい話が、時間を忘れてできることじゃないでしょうか。山本さんのマリアージュのお話ですとか、沢樹さんの心とお酒お話、とても楽しかった。うん、結論はシャンパーニュ自体が幸せな存在なんですよね。…ということで、みなさんこのあとは…
沢樹:
山本:
仕事に戻らなきゃ!(笑)

Restaurant info.

PIERRE GAGNAIRE à Tokyo ピエール・ガニェール・ア・東京

フランスの三ツ星レストランの中でも最もエレガントでアーティスティックなシェフ、ピエール・ガニェール氏がヨーロッパ以外で初めて展開するレストラン「ピエール・ガニェール・ア・東京」。
文化やファッションの街、南青山を舞台に、氏の提案する料理は日本のコアなファンからも評価が多い。芸術的で個性豊かな美食の数々を、心ゆくまで楽しみたい。詳しくはこちら

(左)ランチメニュー「DEJEUNER」(¥10,000 税込)より、左から「マナガツオのドミノ仕立て マッシュルームのヴルーテ グリーンペッパーの効いたリヴザルトのエッセンスとそのオイル カリカリのトーストの食感」「グリーンアスパラガスの冷製 イタリアンパセリのアクセント グレープフルーツ・ニョッキ・ほろ苦いグレープフルーツのムースリーヌ」
(右)天井の高い開放的な空間がエレガントを感じさせるグランメゾン

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