シャンパーニュのもう一つの顔、ミュズレ(王冠)。それらをコレクションとして収めるボードが『ミュズレボード』だ。このコーナーでは、僕のとっておきのミュズレを大公開。それぞれのミュズレには「ライト」「ミドル」「ディープ」とシャンパーニュ通のレベルに合わせて、ここぞというときに使える「知ったかぶりコメント」をご紹介。一つ一つのミュズレをクリックして、マニアックで奥深い魅力をたっぷりと味わってほしい。
Board No.
1
2
3
「王冠」と書くと、瓶のコカコーラを思い出す(笑)。なので、シャンパーニュの時には「ミュズレ」と呼ぶようにしていますが、今回はあえてタイトルを「王冠」に。
シャンパーニュの登場は1700年代とされていますが、まだまだ不完全だったシャンパンの製法や管理方法を、様々な人が改善、改良、開発して、今のようなシャンパーニュ製法が確立されている。そもそも「泡」がなければ、ミュズレも不要。開発したのは、ナポレオンの絵柄(ミュズレボードの#7)で有名なジャクソン 社(Jacquesson)のアドルフさん。とてもアイデア豊富な人だったらしく、1844年には今のような「王冠」型を開発し特許も取得したようだ。
今のシャンパーニュでは「王冠」タイプが圧倒的に主流だが、「紐で縛る」方法と「アグラフ(AGRAFE)」という金具でコルクをとめる方法もある。
「紐で縛る」のは「王冠」が開発される前に一般的だった方法で、蝋で閉じているのは「まだ空けてないです!」という証明。ちなみに写真はジ・ド・テルモン のプレスティージュの1735(J. DE TELMONT O.R 1735)。1735年創業当時の復刻ボトルなので、わざわざ紐で縛ってある。
「アグラフ」はアンリ・ジロー (Henri Jiraud)のプレスティージュであるフュ・デ・シェーヌ(Cuvee fut de Chene)に使われている。わざわざ金メッキコーティングされた「アグラフ」なので、ボトルとコルクと全体の中でのデザイン性で採用しているのだろう。シャンパーニュ地方で生産される赤ワインのコトーシャンプノワなどにも、たまに使われているが、使っている理由はわからない(笑)。
紐で縛られていたものは、なんとかミュズレボードに入れることができたのだが、アグラフは無理。どうやってコレクションしようか悩みどころ・・・。「王冠」万歳!(笑)
2009. August 「そろそろレベルUPしませんか? “ナイトマーケットに対して”」
2009. June 「もったいないと思うのは僕だけか? “シャンパンファイト”」
2009. February 「景気が悪い今こそ“シャンパーニュ”」
2008. September 「“ビーチ” 本当にベストかどうかは悩ましい…」
2008. July 「“レストラン”エチケットとミュズレの渡し方」
2008. March 「“撮影方法”少しだけ努力して撮影しましょう!」
2008. April 「“中国”読めますか? 香梹酒!」
2008. March 「ミュズレの友達“コルク”の話」
2008. January 「“プレゼント” ミュズレの視点からプレゼントを考えてみました」
2007. October 「“Plaques de Muselets” ミュズレ本があるなんて驚き(笑)」
2007. August 「“サイズ” ミュズレもサイズが違うのよ!」
2007. July 「“シャンパンの楽しみ方” 文化があるって素晴らしい!」
2007. June 「“選び方” この季節、何を飲む?」
2007. May 「“王冠” 泡を閉じ込める方法」
2007. Mar 「あなたはどれにする? “コレクション・スタイル”」
2007. Feb 「“気候” シャンパーニュはシャンパーニュであり続けられるか?」
2007. Jan 「あなたはどちら? “S”」
2006. Dec 「シャンパーニュの素晴しさを教えてくれた『ドゥ・スーザ・エ・フィス』」