09年に続いて、シュワリスタ・メンバーの私的な、しかし、広く紹介したい10年ベスト・シャンパーニュを、それぞれの視点でセレクトしました。贈り物だったら…、ごちそうになりたいとすれば…、希少なマニアックアイテムとすれば…、今年お店で評判だったのは…、そしてプラークはこれ! というディープなものまで。10年を彩ったシャンパーニュへ、こんな角度からも祝福します。
2010年11月5日にグラン・シエクルを飲み、凝縮感と熟成香にビックリ。もっとビックリしたのは、翌日、ローラン・ペリエのノナンクール会長が前日の4日に死去したと聞いたこと。物凄い偶然、いや必然か? 会長は17歳のとき、サロン1928がドイツ軍に略奪されるのを目撃し、レジスタンスとしてアルプスに潜伏。後にヒトラーの山荘から因縁のサロンを奪い返す。会長の冒険と義理人情満載の人生を思い、一生の記憶に残る泡に。
ハーフサイズは、ホテルでこっそりと深夜に。。パーティや食事が終わり彼女と部屋に戻った後、ベッド脇のグラスにぴったりなのが、ジャックセロスハーフ。近年入手困難になっているジャックセロス。その濃厚な味わいが2人の仲を更に押し上げてくれます。また、お酒に酔って先に眠りについてしまった彼女。男1人まだ眠れないのなら、ポルロジェをチョイス。ホテルの窓から見える夜景。旅館であれば星空。そして、彼女の寝顔を眺めながら飲むのもよし。"In victory, deserve it. In defeat, need it!”
90(キューゼロ)のロゼの真打ち登場のご祝儀評価。さすが、グランメゾン。20年経ってますが、そのポテンシャルは十二分に秘めています。日本で購入するには、他国と比べて割高というのが正直な感想。だからこそ、本当に特別な日に飲みたい。個人的には、2015年以降に飲みたいと感じた1本。
グランメゾンの底力を感じました。モエ・エ・シャンドンは多くのレストランで飲む事ができます。シャンパーニュ マニアにとって、シャンパーニュ リストは最も目がいくところ。リストを眺めながら、選択に迷った時に最終的にチョイス、そして、感動した1本です。グラン・ヴィンテージは、2000年、2003年、そして今年はバックヴィンテージとして2002年がリリースされましたが、シュワリスタ的には2000年を狙いうちです。
エルベ・デシャン氏へのインタビューが印象的でした。女性に絶大なる人気を誇るベル エポック。もちろん味わいは言う事なし。男性がベル エポックを楽しむとしたらどのように楽しむのが良いでしょう? と、尋ねると「男性は、ベル エポックを女性にサーヴしてください。きっと、サーヴされた女性は微笑みに満ちているでしょう。その彼女の笑顔を眺め楽しみ、幸せを感じてください」まさにそんな男性と女性をつなぐ、最も適したシャンパーニュだと思います。贅沢な野いちごのフレッシュ感も素敵です。
近年各メゾンからリリースが相次ぐ2002年は、95年、96年以来のグレート・ヴィンテージ。その中でも今年、故アンディ・ウォーホル氏に捧げられた6色展開のカラーラベルとの相乗効果で話題をさらったのがドン ペリニヨンだ。7年間の長期熟成がもたらす味わいは、豊かで、官能的で、スタイリッシュ。今飲んでも十分に愉しめるが、経年変化も追っていきたいと思わせる1本。
今年の伊勢丹ノエルで日本発お目見え…ですが7月にシャンパーニュに訪問したときに、実はこの作り手のシャンパーニュを購入していました。美人姉妹と母親が営む個人経営の生産者。味わいも優しい。
こちらも久しぶりにお会いした作り手、1年ぶり? くらいにもかかわらず覚えていてくれました。今回は新作のキュヴェを持参してきたとか。少し飲むには早いかもしれませんが、ポテンシャルを感じる1品。
大手と思われがちなローランペリエ! もちろん大手なのですがトゥール・シュール・マルヌというとても小さな村にあります。ローランペリエといえばグランシエクルを思い出しがちですがここのロゼはボトルの美しさといい、味わいの繊細さといい絶品です。
あまり出回らないパイパーのヴィンテージブラックラベル。蜜のような濃厚さとダイレクトな上質さ。
これぞアンリ・ジローといわせる神秘的な味わい。
フレッシュな果実を思わせるような、透明感のあるブランドブラン。愛するアノヒトと一緒に。
英国の007サイトで当てた懸賞で。。。きっとアナタも舌も心もボンドの虜です。
美女姉妹が看板のRMの甘口。フィグと合わせて夢のようなひとときを。。。
夏の暑い撮影の中、キュンと冷えたものを1口飲んで感激し、その後リピートしました。りんごをかじった時のようなフレッシュな果実味、ブランドブランながらしっかりした味わいと香り、とてもバランスがよく美味しいです。
貴腐ワインのような上品な甘さ、豊かな香り、フォアグラが食べたくなります(笑)。食後酒に、寝酒に、バニラアイスにかけてスイーツに…。家に常備していろんなシーンで飲みたい一本です。
人で言えば二十歳です。成人したてのKRUGは、すべてのポテンシャルが開花しているわけではなく、今後の成長を期待させるものでした。90年を選ばずして、若造KRUGを選ぶのは、許せん!?
めったに飲まないゴッセのロゼ。お店に勧められるがままに飲んだ82は、ビンテージの奥深さを改めて感じさせてくれました。ロゼのビンテージを集めたくなってしまったので、そのインパクトを選出理由にしときます。
エチケットの変更が頻繁に行われているが、エチケットデザインを変更せずに、ブランドイメージを維持、向上させるのって、難しい。そんな中、カラーバリエーションだけで、「うぉ飲んでコレクションしたい」と思わせるのは、さすが。2002ビンテージの味も、00年よりも濃厚な感じがして、好きです。
ラミアブルは、飲んだことあっても、これは飲んだこと無いだろうな〜。味は、味でよいのですがプラーク・ド・ミュズレが泣かせてくれます。コレクター的には、即効ゲットしてほしい1品(笑)透明なカプセルの中には、キラキラが! &裏には、ビンテージと銘柄が! ク〜泣けるね〜(笑)
ミレジム2006のプラーク・ド・ミュズレにはなんとキラキラの宝石が埋め込まれている!
ボトルがテーブルに置かれた瞬間、グラスに注がれた瞬間、味わった瞬間、ゴールドリッチな1本。
初夏のコンサート打ち上げにて。「シャンパンは音楽と味覚を同時にもたらしてくれる」という言葉を実感。
乾杯用としていただきましたが、エレガントな佇まい、フルーティな味わいが心に残ったシャンパーニュ。
スッと1本筋の通った上品な味わい。美人醸造家、ナタリー・ファルメさんの佇まいを想起します。
シャルドネで上品さを出しながら、古木のムニエでそのエッジをみごとにまろやかなものにした泡。そのバランス感覚が素晴らしい。ピノ・ムニエをここまで使いこなせる泡は初めてです。なによりも時代にマッチしたコスパーが凄い! (ヴィンテージなのに実売が5000円位!)
冬特別泡としては欠かせない存在。とにかく深みがある泡。懐が深いとはこういうことか。それなのに深い黄金色のグラスの中では、非常にきめ細かい泡が織りなすグラスの底から立ち昇る細い線が堪りません。人間はギャップに弱いです。この泡もそんな表情を見せるからずっと愛してしまう泡の一つなのかもしれません
今年9月ヴァンダンジュの時期に訪れたメゾン DRAPPIER。cote de varの環境を訪れる事でドラピエがなぜ特殊なメゾンなのか理解できる事でしょう。ドラピエ一族三代とのヴァンダンジュランチでいただいた作り手たちと会話しながらのCuvee Charles de Galleは格別でした。ウェブサイトもとても素敵!
ドラピエの珍しいキュベの一つ、Quattuor。これはカルテットと同じ、4つのという意味ですが、エチケットにも記されるように“4つの”ブラン・ド・ブランです。古代品種の白ブドウ4つ。シャルドネ以外のこの白の古代品種、知っていますか?
25年。ロゼはなかなか長い年月保たないと思うのですが、これはすでに単なるシャンパーニュロゼではなく、別のジャンルを作ってもよいのでは? という熟成の完成度でした。もはやワインではなくコニャックやアルマニャックのような芳香。こうした熟成から産まれる新しい世界もシャンパーニュならではの世界では…。
Vol.43
Vol.42
シュワリスタが選ぶ シュワリスタ・アワード2009 09年のシーンを飾った珠玉のシャンパーニュたち (09.12.25)