BILLECART-SALMON Vintage 2004
09.10.24 up
今月のシャンパーニュ業界はパーティー・ラッシュで、いよいよ年末が近づいてきたな〜という感じです。モエのパーティーの翌日は、グランドハイアット東京内「MADURO」で開かれたビルカール・サルモンの<ヴィンテージ2004>リリース・パーティーへお伺いしました。
この日お披露目となったビルカールのニュー・フェイス<ヴィンテージ2004>がこちら。
潔いほどにシンプル・・・を通り越して、ちょっと淋しげなエチケットデザイン^^;
ブランドポートフォリオの中では、ブリュット・レゼルヴNVとニコラ・フランソワの間に位置付けられます。
テイスティングでは、ファースト・ノートに林檎やブリオッシュのような甘さを微かに感じながらも、味わいはかなりキリッとした男前の辛口という第一印象を持ちました。それもそのはず、当日頂いた資料には"Brut"(残留糖度12g/ℓ)と表記されていたのですが、本国のHPを見ると"Extra Brut"(残留糖度0〜6g/ℓ)になっています。
個人的には、食事と合わせることによって幾重にも開花する個性的なシャンパーニュだと思いました。この日供されたフィンガーフードの中では、とりわけ<海老のソテー>との相性がバツグン。一緒に口に含むと、それまで気になっていたシャンパーニュの辛さが驚くほど柔らかく変化して、口中に果実味が広がっていくのが感じられます。これぞマリアージュの真髄!単純に淡泊な白身の刺身と合わせるよりも、海老や蟹などの甲殻類やてっちり等の鍋物、ロースハム等と合わせると一層楽しめそう。デザートでは、ヴィンテージ2004のエチケットとのヴィジュアル的マッチングも素敵な<黒胡麻のマカロン>との相性が良かったです。
この日のパーティーには、当主のアントワーヌ・ビルカール・サルモン氏が来日されていたので、2004年のシャンパーニュ地方の気候やセパージュ・ドサージュの詳細等をお伺いできるかと期待していたのですが、製品に関するプレゼンテーションが全く行われなかったことは少し残念でした。ヴィンテージ2004がノンドセ(補糖ゼロ)と知ったのも、パーティーが終わった後でしたし(笑)
でも、私は信じたいです。このパーティーには、「最近のシャンパーニュ業界はノンドセ流行りだけど、単にムーブメントに乗っかって造ったわけではない。いいものを造った結果を、皆さんで感じて欲しい」というアントワーヌ当主からのメッセージが秘められていたことを。
実際、この日のパーティーの招待客にはワイン業界関係者が多く、シャンパーニュを良くご存じの方が多かったので、そのような方々と個々のテイスティングの印象を共有しながらお話ができたことがとても楽しく良い機会だったんですよね。シャンパーニュで一番大切な事は、自分がどう感じるのか。そんな基本に改めて立ち戻らせていただいた夜でした。
同行した中川さんもこの日の感想を書かれておられますので、こちらも合わせてどうぞ。
そして、パーティーの二日後・・・
輸入元である三国ワイン様よりご丁寧にパーティー参加へのお礼状を頂いたのですが、なんと切手の絵柄がヴィンテージ2004になっていてビックリ!
社長名でお礼状を頂戴すること自体が感動的なのに、このシャンパーニュ・ラヴァー泣かせの細やかな演出には本当に感激☆
三国ワインの皆さま、どうもありがとうございました。