映画『最強のふたり』
13.4.30 up
ゴールデンウイーク初日、DVDで『最強のふたり』を鑑賞。パラグライダー事故で首から下が麻痺してしまった大富豪フィリップと、スラム街出身の型破りな介護人ドリスとの交流を描いた<実話>に基づくハートフルなヒューマン・コメディ。本国フランスでは、国民の3人に1人が見たほどの大ヒットを記録したそうです。
"友人同士は完全な平等のうちに生きる。この平等は、まず第一に、彼らが出会った時に社会上のあらゆる相違を忘れるという事実から生まれる。" by ボナール『友情論』
全く異なる境遇で生きてきたフィリップとドリスですが、彼らの関係はあくまでも対等。偽善や偏見の一切を排除し、心と心の対話を通して友情を深めていく過程が丁寧に描かれているのが素晴らしかったです。苦しみを共に笑い飛ばしてくれる仲間がいる。それだけで、人はどんなに強くいられるだろう。
シャンパーニュ愛好家として知っておきたいのが、この映画で描かれている富豪のフィリップが、”ART OF CHAMPAGNE”をブランドスローガンに掲げるポメリー社の元重役フィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴ氏であるということ。本作のストーリーにポメリー社の話は触れられていないのですが、こんなに知的で気品に溢れる方がシャンパーニュ・ビジネスに携わっていらしたのだという事実を認識しているだけで、物語への思い入れがグッと深まるはず。
ランスにあるメゾン・ポメリーは、そこかしこに現代アート作品が飾られていて美術館と見紛うばかりの素敵なシャトー。私がシュヴァリエを叙任した年の式典が行われた場所でもあり思い出がいっぱいです。
モデルとなった実在の二人の映像をみつけました。そっくり☆