エルヴェ・デシャン氏、読者の質問にまとめて回答!
11.1.28 up
本日、sHレポートvol.24が公開されました。今回は少し趣向を変えて、ペリエ ジュエ最高醸造責任者エルヴェ・デシャン氏と『つきぢ 田村』三代目料理長・田村隆氏の対談形式でお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。
プレスランチの会場となった老舗日本料理店『つきぢ 田村』には、日本を代表する著名ワインジャーナリストの方々がずらりと顔を揃え、最初はとても緊張していたのですが、エルヴェさんを始め、ペルノ・リカール・ジャパン、つきぢ 田村の皆様の温かいおもてなし、そして素敵なゲストの方々のお蔭で、とても心地よく楽しい時間を過ごさせて頂きました。
プレスランチの模様については、私が尊敬するワインジャーナリストの青木冨美子先生が素晴らしいブログをUPされていらっしゃいますので、是非ご覧になってください。
■ 青木冨美子の公式blog
美と精緻さのシャンパン『ベル・エポック』と現代の名工つきぢ『田村』の料理長が奏でる食の世界
本を読んでも、セミナーに行っても、自分が抱く疑問に対する答えがみつからない・・・
シャンパーニュを探求し始めると、そんな悩みが増えてくるのではないでしょうか。ブランドをより深く理解するための一番の近道は、なんといっても最高醸造責任者との直接対話。そこで、今回のインタビューに際しては、事前にtwitterフォロワーさんからご質問をお寄せ頂き、直接エルヴェさんにお答え頂くという初の試みをしてみました。そのQ&Aを以下にご紹介させて頂きます。
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30代男性: 男性として、アネモネが描かれたボトルを購入するのは恥ずかしいのですが・・・
エルヴェ:自分の為ではなく、花を贈るように誰かの為に購入してあげるというのはいかがでしょうか。また、日本の方は日常的に魚を召し上がりますが、ベル エポックと魚との相性は抜群です。スペシャルな日に限らず、普段にもお楽しみください。
40代女性: ペリエ ジュエの創業は1811年ですが、『ベル エポック』が発売されたのはいつですか?
エルヴェ:『ベル エポック』の誕生は1964年、発売開始は69年です。最初の一年間はパリのマキシム・ド・パリだけで販売していました。
30代女性ワインエキスパート: 手持ちの76ヴィンテージのボトルにアネモネが描かれていないのですが、何故ですか?
エルヴェ: グレートヴィンテージである76年のベル エポックは、既に完売していて、市場在庫が存在していません。現在出回っているものは、同じ76年にベル エポックと併行して造られたミレジメになります。
日本料理店オーナーソムリエ: ちょっとネガティブな質問になりますが、生産者の認識としてブショネはどの位の割合で発生するとお考えですか?ソムリエの現場ではどんなメゾンも1ケースに1本はあるという定説があります。
エルヴェ: それは少し多いですね。ペリエ ジュエでは、総生産量の5%と認識しています。4ケース当たり1本の計算になりますね。ブショネ率を軽減する為の取り組みのひとつとして、コルクの品質テストを行なっています。ワインの入った瓶に漬けて2週間ほど様子をみて、全体量の1%に品質不良が出たらコルクメーカーにクレームします。さらに、匂いがつかないコルクの研究も進めています。
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このQ&Aは、一足先にtwitterでご報告させていただきましたが、皆さんに喜んで頂けてとても嬉しく思いました。特にオーナーソムリエの方から、「色んな方に聞いてきましたが、どこも【うちのワインにブショネはありえない】の一点張りでしたので感動しました。将来を見据えた危機管理はさすがです」というメッセージを頂戴した時は、本当によかった!と。今後も機会があれば、このような取り組みを続けたいと思いますので、twitterアカウントも是非チェックしてみてくださいね。
エルヴェさん、ペルノ・リカール・ジャパンの皆様、 素晴らしい会にお招きを頂き本当にありがとうございました☆