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センス・オブ・シャンパーニュ
“美”、“洗練”そして“頽廃”をテーマとした、アートとシャンパーニュのマリアージュの世界
藤田礼子
広告代理店取締役 / エグゼクティブ・プロデューサー / アート・エヴァンジェリスト。「シャンパーニュとは、人生の爛熟とカタストロフィを象徴する飲み物」が持論の快楽主義系シュワリスタ。
Vol.9
Lukas Zpira
07.8.24 up
1992年、フランス・アビニョンを拠点とするコンテンポラリーアート集団『ADADA』の常任メンバーとして活動を開始。絵画、彫刻、インスタレーションなど多様で複合的な実験を試みるが、どれも満足には至らず既存の芸術手段の限界を感じる。1995年、ボディー・モディフィケーション(身体改造)の分野へと転進を図り、世界的な知名度を獲得。同時期、フランス人写真家・グノムの元で写真の手ほどきを受けたスピラは、カウンターカルチャーでの体験をベースに独自の世界観を創り出し、ドイツ印象主義を髣髴とさせる激しいコントラストをトレードマークとして確立した。
今回ご紹介する写真は、現在進行中の新プロジェクト『Tokyo Love Doll』シリーズから。パフォーマンス・アーティストとして活躍する妻サトミをモデルに、仮想の「モダン・ゲイシャ」の生活に関する一つの解釈・見解をインタラクティブに表現している。ラバーマスクをつけた女の写真は、ジョルジュ・バタイユの小説『L'histoire de l'oeil』(邦題『眼球譚』)からアイデアを得たという。
もう一点は、デカダンスの象徴ともいえるミルクに満たされた浴槽に浸るクレオパトラ。軽い眩暈をおぼえるような、甘美でエロティックな倒錯的ファンタジーの世界。現在、銀座・ヴァニラ画廊にて写真展開催中。9月1日(土)まで。
SH

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