ドン・ペリニヨンはモエ社のプレスティージュ・シャンパーニュで「最古にして最良のクリュ(葡萄園)から収穫された、確固たる葡萄の個性を持つワインを絶妙にアサンブラージュ(ブレンド)。フレッシュさを失うことなく、7年以上の歳月をかけた熟成を経て…」(
ディアジオ・モエ・へネシー社のサイトより抜粋)と厳選されたグラン・クリュを使用し、通常ヴィンテージに設けられている3年の基準を大幅に超える長期熟成。
これだけの条件をそろえて美味しくなく造る方が難しいとは思いませんか? そう、ドン・ペリニヨンは間違いなく美味しいのです。ではなぜ? 原因として考えられるのは、知名度が高いゆえに、シャンパーニュの中でも愛好家だけではなく、多くの人が口にしたことがあるということです。つまり普段シャンパーニュを全く飲まない方も、口にしているわけです。
この現実がドン・ペリニヨンの味わいの評価を下げているのです。どういうことか? シャンパーニュを始めて飲む人やワインがあまり得意でない方がドン・ペリニヨンを飲む機会があったとして、果たしてその時点で美味しいと感じるでしょうか? もちろん感性は人それぞれなので、捉え方はそれぞれですが、おそらく答えはNOです。
というのも残念ながら、シャンパーニュが広まってきた日本においても、いまだにシャンパーニュは「甘口」と勘違いされている方がまだまだ多く、ドン・ペリニヨンのような風味のシャンパーニュが正当な評価をされていないのです。それでなくとも、ドン・ペリニヨンは他の数あるシャンパーニュに比べて難しいシャンパーニュだと言われています。出来の良い年だけに造る、長期熟成に耐えうるヴィンテージ・シャンパーニュであるため、発売されてから、飲み手がどのタイミングで飲むかによって大きく香りや味わいが異なってきます。そのため、普段シャンパーニュを飲みなれていない初心者では年代や熟成感による違いを判断することができず、その良し悪しの判断が難しいのです。
シャンパーニュ愛好家の方も、この機会に再確認してみるのも良いでしょう。飲みなれてきたからこそ、もう一度確認していただきたい。昔飲んだ時とは、きっと違った魅力を発見できるはずです。シュワリスタ・ラウンジでもドン・ペリニヨン99が楽しめるサンデーブランチを
こちらで紹介しています。
それでは今宵も良い泡を。