シャンパーニュ | 前田エクストラ・ブリュット「良い状態のシャンパーニュ」

シュワリスタ・ラウンジではシャンパーニュ・アーカイヴのデータ作成を担当。豊富な知識と旺盛な探究心で、「シャンパーニュの求道者」の異名を持つディープ・シュワリスタ。このコラムでは泡業界を愛と俯瞰、両面で斬っていく。

良い状態のシャンパーニュ

08.1.21 up

sHwAlistaの皆様あけましておめでとうございます。
このコラムも、2回目の新年を迎えました。

元々はシャンパーニュが好きなもの同士が集まり、手探りでおこなってきた1年でした。今年は去年以上にシャンパーニュを楽しむスタイルやどなたでも気軽に参加できるようなイベント、試飲会の案内など、さらに充実した情報を発信していければと考えています。

さて年末年始は忘年会・新年会シーズンと言うこともあり、皆様もお酒を飲む機会は多かったのではないでしょうか。
私も多分に洩れず、日々シャンパーニュとその他のお酒とのチャンポン状態でした。友人宅に招かれ、シャンパーニュをいただく機会もありました。
そのときのことなのですが、開栓して泡が噴出したり、NVのものでもやや劣化しているシャンパーニュも見られました。普段シャンパーニュを飲みなれていれば保存状態や劣化にも気づくのですが、そうでない場合、今飲んでいるシャンパーニュが本当に状態のよいものかどうか見分けることは難しいと思います。

そこで今回はシャンパーニュを酒販店などで購入する際に注意すべき点をいくつかご紹介します。
これを参考にすればよりよい状態のシャンパーニュにめぐり合えることでしょう。

①購入先のシャンパーニュの売れ行きは良いのか?
特にNVは発売された時が飲み頃と言われますが、シャンパーニュの回転の悪いお店だと1年以上棚で寝かせられている可能性も否定できません。シャンパーニュ購入の際はシャンパーニュがよく売れるお店で購入すれば回転率がよいため、古いシャンパーニュを購入するリスクが低くなります。

②温度管理はされているのか?
いつも屋外で売られていたり、空調の整っていない室内で売られているシャンパーニュは劣化の可能性があるのであまりお勧めできません。ワインセラーに入っているものを買うのがベターですが、室内全体が涼やかな温度のお店や24時間空調などで温度を保っているお店ならまず、安心です。

③輸入業者はどこなのか?
一部のメゾンを除いて同じ銘柄のシャンパーニュを輸入している業者は1社ではありません。当然輸送状態や日本での保存状態などに差が出てきます。正規輸入のシャンパーニュが安心と言われますが、そうではないインポーターでも輸入の品質に気を配っているところはたくさんあります。自分が信頼できるインポーターをチェックしておくことも良いことでしょう。

④しばらく安置させていますか?
これは店頭購入の際ではなく、ネットショップなどで購入したときの注意点ですが、ネットショップで購入すると一般的には宅配便で届きます。この輸送のときシャンパーニュには過度の振動が加わっています。到着後3日～1週間ほどセラーや冷暗所に安置させてから開栓しましょう。

いかがでしたか、少し気をつければさらに楽しいシャンパーニュライフを送ることができます。
それでは今宵も良い泡を!